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賃金の一部控除 |
賃金は、労働者にとっては、自己及び家族の生活を支えるほとんど唯一の原資である。労基法は、この賃金が労働者の手に確実にわたるようにするため、その支払い方法について、
- 通貨払い
- 直接払い
- 全額払い
- 毎月払い
- 一定期日払い
の5つの原則を定めている。
ここでは、3. の「全額払い」の例外についてみていきます。
賃金はその全額を支払わなければならない。ただし、次のいずれかの場合には、賃金の一部を控除して支払うことができる。
- 法令に別段の定めがある場合
所得税法による給与所得税の源泉徴収、各種社会保険法による保険料の控除などが、これにあたる。
- 労使協定がある場合(届出不要)
当該事業場の労働者の過半数で組織する労働組合があるときは、その労働組合、そのような労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定があれば、控除が認められる。労働組合費の天引(チェックオフ)、工場売店の売掛代金の控除、委託管理による貯蓄金の控除、社宅費用の控除などが、これにあたる。
※労働者が会社から前借している場合などに、労働者の賃金と前借金を相殺する天引きは、全額払いの原則に反します。通常、労働者が賃金を全額受け取った後で、会社に返済しなければなりません。ただし、労働者の自由意志に基づいて相殺する場合には、返済残額を相殺できます。

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賃金の一部控除-2) |
(通達)
- 5分の遅刻を30分の遅刻として賃金カットをするというような処理は、労働の提供のなかった限度を超えるカット(25分のカット)について、賃金の全額払いに反し、違法である。なお、このような取り扱いを就業規則に定める減給の制裁として、法第91条の制限内で行う場合には、全額払いの原則に反しない。
- 1ヶ月の賃金支払額に、100円未満の端数が生じた場合、50円未満の端数を切り捨てて、それ以上を100円に切り上げて支払うこと及び、1ヶ月の賃金支払額に生じた1,000円未満の端数を翌月の賃金支払日に繰り越して支払うことは、いずれも賃金支払の便宜上の取り扱いと認められるから、法24条違反としては取り扱わない。

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